間取り雑感①
2007/04/26(木)
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「間」を取るということなのですが、放っておくと個室を中心とした「室取り」になってしまいます。
個室を重視しすぎる結果、細切れで、連続性や耐用性のない、各個室を中廊下で繋ぐアパート型の間取りになってしまうのです。
居間・茶の間といった家族室にしわ寄せがいって、普段いるスペースがなんだか手狭になってしまい、
そうすると、家族がばらばらに個室に閉じこもった暮らしをするようになり、個人主義的な生活にならないとも限りません。
普段いるはずの家族室が狭いと、「大きい坪数で建てたはずなのに、なんだか狭いなあ」という結果にもなりかねません。
私たちが提唱する「広がり間取り」は、家族が自然にふれあえる間取りで、家族の様子が、自然に伝わってきます。
家族がお互いに配慮しあう文化が、自然に身についていくのではないかと思っています。
「気配を感じあう」ということは、とても、大切なことかもしれません。
気配を感じることを知らずして体感してきた人は、大人になってからも、「間」が読める人になれるかもしれません。
※耐用性:新築してから30年以上、建物の物理的耐久性はあるものの、家族構成の変化や住まい方の変化に対応していける間取りになっているかどうか、ということ。
