巌手町家

2009/09/05(土) 未分類
住宅地に家を建てることが多いのですが、昔、「町家(町屋)」と言いますと、間口が狭く、奥行きの長い敷地に、細長い家というイメージがありました。そこでは家業が何かしら営まれていて、公的な空間と私的な空間が混じっていて、また、外と内が混じっていて、魅力的な空間になっていました。

現代は、家業を営んでいる家はあまりない状況で、家は純粋に私的空間になりつつあります。その為か、どんな家を建てようが、個人の自由ということになっているようです。そんな状況で、予算のこともあることから、長方形の形の家が建ち並ぶようになっています。若干渇いた感じのする町並みですが、中には美しい植栽などもあって、町並みに潤いをもたらしてくれるお宅もあります。

今回、私たちは、「巌手町家」ということで、現代の町家はどんなデザインがいいのだろうかとあれこれ思案しました。

まだ進行形です。

私たちが加盟する、全国現代町家連盟では、「現代町家憲章」を掲げて、家づくりに取り組んでいます。

①美しい町並み景観をつくる家であること
②緑(木や草花)に溢れる家であること
③長い必要・好み・寿命に応える家であること
④地震で倒れない家であること
⑤自然エネルギーを活用した家であること
⑥特に風がよく通る家であること
⑦きれいな室内空気の家であること
⑧木をたくさん用いる家であること
⑨土・紙など自然素材を用いる家であること
⑩楽しくお手入れできる家であること
⑪その家は、前を通る人の家でもあること

決定版というわけではありませんが、家づくり、特に、住宅団地の中で、「町家」を造る手法を考えていきます。

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