シックハウスにならない為に

 

改めて、シックハウス症候群って何?

「新築病」「シックハウス症候群」と呼ばれ、新築の家が原因で具合が悪くなる人が多いことは皆様ご承知の通りです。わずかながらのリフォームにおいても、シックハウス症候群と呼ばれる症状が発生しているのが現状です。
いったい何が原因なのでしょうか?

住宅建材に使われる合板や木材は、防腐剤、防カビ剤、防虫剤などで処理されています。
とくに、防虫、シロアリ駆除という名目で使用されているのはクロルピリホス、ホキシム、フェニトロチオンといった有機リン系の殺虫剤です。
畳にもダニの発生を防ぐという目的で、フェニトロチオン、ダイアジノン、フェンチオンなどの有機リン系殺虫剤を染み込ませた防虫加工紙が縫い込まれ、その畳は同じ広さの水田に撒かれる量のなんと20倍から30倍にもなります。
これらの有機リン系の農薬は室内空気中に揮発し、人体にさまざまな影響をおよぼすのです。

 

ごく微量の化学物質でも
さらされ続けたら・・・。

 

さらに、化学物質過敏症の恐怖

こうした化学物質が引き起こす深刻な問題に、「化学物質過敏症」があります。

化学物質過敏症とは、量が少なければ安全というこれまでの毒物学の常識をくつがえし、中毒やアレルギーを引き起こすよりももっと低いレベルの、ごく微量の化学物質にさらされつづけたことによって引き起こされる健康障害のことであり、その原因となる化学物質や現れる症状は千差万別で見抜けないことが多いのです。

化学物質によってアレルギー症状が生じれば、原因物質の究明に乗り出せます。

でも、化学物質過敏症は本人に自覚のない場合が多いのです。肩こり、頭痛、めまい、吐き気、喉が痛い、咳が止まらない、なんとなく体がだるい、疲れやすい、カゼをひきやすい、記憶力の低下が激しい・・・。仕事が忙しくて疲れがたまっているせいだとか、更年期障害、心因症などと思われがちなこれらの症状が、ごく微量の化学物質によるものだということが日本で知られるようになったのはごく最近のことなのです。

住宅の建材に含まれる化学物質の被害者も増えています。食物アレルギーを併発するなど、症状が拡大していくことも多く、日本では10人に1人が化学物質過敏症の症状をもっているともいわれています。

 

高い家、安い家の基準

家族のだれかが病気になれば、病気になった本人だけでなく全員が時間的・経済的・精神的に大変な影響を受けることは言うまでもありません。

これから住まいを手に入れたい、また、リフォームやメンテナンスなどによって家をより健康的なものにされたいとお考えになった時、本当に高い家とは、どういう家か、安い家とはどういう家か、考えてみてください。

シックハウス症候群は、医療費の支出というお金の負担ばかりか、精神的にも苦痛を強いられるのです。