●パッシブソーラーが第三の道

2008/07/25(金) 未分類
東京ビックサイトで開催の「リモデラーズショー」に参加しました。

その中でたまたま、OMソーラー社長の1時間の講演があり、聴講させていただきました。

「地球のたまご」というのは印象に残るネーミングです。(OMソーラーの本社事務所兼実験棟の総称のようです・・・)

一番印象的だったのは、最近製作したという90秒のCMです。

「日本の家は夏を旨とすべし」という吉田兼好のことばから始まり、現代の「高気密高断熱の家」の紹介、そして第三の道が未来に繋がる「パッシブソーラー」という筋書きでした。

なるほど・・・・。

高温多湿な日本の夏を克服するように設計された「日本家屋」。現在の木造軸組のルーツは桂離宮に代表される数寄屋建築でしょう。その特徴は室内と庭園(外部空間)の融合・一体感ということなのでしょう。

しかし、この建築には大きな課題がありました。
冬の寒さ対策です・・・。

その「アンチ・テーゼ」として登場したのが北海道型の「高気密高断熱」のロジックということになりそうです。

基本は外部と遮断した「シェルター」を作り、室内環境は人工的に作り出すという発想です。

ただし、このロジックにも多くの欠点だあります。
第一に「夏場」の暑さ対策に対して有効な方策が未だ見えないことです。

第二に「日本の伝統建築」の様式美から遠ざかってしまうことです。
(箱の家、窓の小さい洋風の家に誘導してしまった・・・)

第三に外部空間と室内空間を切り離す傾向があることです。
(日本の伝統的な庭園と建築の融合が意識されていない・・・)


そこで、登場するのが、自然の力を最大限に活用する「パッシブソーラー」ハウスの登場というシナリオです。

OMソーラー自体の長所・欠点はさておき、日本の建築の大きなうねりは、まさしく「パッシブ」の方向性に進む・・・。

そう私も確信しています。