時代が変わっても使われ続ける素材

2012/09/29(土) 未分類
 住宅は長期間にわたって、ご家族を守り包む生活の場となります。短期間でコロコロと変えられるものでもないので、飽きがきにくいデザインで、20年~30年後にも手を加えながら、愛着を持って次世代の人たちも住み続けていこうと思えるお住いにできればと思っております。

 スクラップ&ビルドの考え方が広まり、古くなれば壊して今流行のものを建てればいいという考え方がありました。しかし最近では、思い出深い建物なので何とか再生させて使っていきたいという方も増えてきました。

 建物を長期的に使い続けるためには、手入れをしながら使い続けられる、いつの時代にも変わらずにある一般的な工法を基準としたものがいいのではないかと思っています。もちろん先進的な技術は取り入れていく必要がありますが、特殊工法で建てられた建物の場合、特定企業の技術が一般化されていないと、修理することが難しい場合があります。地域からその企業が撤退してしまった場合、住まいのメンテナンスの問題も出てくるでしょう。

 素材についてですが、工業化された建材は、型番が変わっていきますので、数年後、同じものは手に入らない場合が多いのです。水廻り設備は機能が向上したりしますから、交換を前提に割り切って考えられますが、床板や壁・天井といった内装仕上げ材は、無垢の木や塗壁といった、時代が変わっても使われ続ける素材で仕上げる方が、長期メンテナンスの観点からもいいのではと思っています。ゆい工房では『お助けリフォーム』ということで、住いのメンテナンスにも取り組んでいます。住み続けるほどに、味わいが増していくようなお住いになれれば。

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