窓でできること

2012/04/27(金) 未分類
 光と風をうまく利用することは、住宅建築ではとても大切なことです。

 まず、光についてですが、夏の強い日差しをできるだけカットするために、深い軒はとても有効です。落葉する植栽や窓上の小庇なども有効です。太陽の南中高度は夏と冬では異なります。軒は太陽の日差しをコントロールする要素として、日本の家屋では、大切にされてきました。近年のモダン建築では軒のまったくない家もありますが、省エネが求められる今、日本の家づくりの知恵が見直されてきています。

 高気密高断熱の住居では、夏の熱がこもってしまいエアコン頼みというお住いもあるようです。風が通り抜けることを意識したプランになっているかどうかが大切です。当たり前のことですが、風は、入口⇒通り道⇒出口を用意しないと、通り抜けられません。風向きは、夏場は岩手でも南風の時間帯が多いようです。場所によっても異なりますが、夏場の風向きを考慮しつつ風の通り道と出口を用意して、涼やかな風を室内で感じられるお住いになればと思いいます。近年の住宅は、室内建具はドアが多いのですが、ドアをしめ切っていては風が通り抜けられません。
 
 風の通り道を作る上では、引き戸はいいものです。開ける巾により通風の量もコントロールできるところから、見直されてきています。ドアですと中途半端に開けておくことができないので困る場合があります。さらに、欄間の設えも日本の家づくりの知恵として注目されています。岩手の夏は、熱帯夜などもありませんので、室内の熱を外に逃がす工夫により省エネで心地よい夏を過ごしていただければと思います。

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