収納のお話
2012/04/27(金)
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収納の中にしまいこんで最近まったく着ない洋服などもあるのでは。物があふれる時代。昨年から断捨離(だんしゃり)がブームになっています。
家づくりのプランニングで、「とにかく収納をたくさんつくってほしい」というご依頼があります。収納は暮らしの大きなテーマですが、単に収納面積を増やせば解決できるという問題ではないようです。
ゆい工房では、実生活に沿って、片づけができるよう生活の場所に合わせたご提案をしています。スッキリ片付けるには、発想の転換も必要です。「収納は収能!」思いきって不要な物を捨てることも必要かもしれません。
暮らし方によっても異なるでしょうが、物があふれがちな場所は、玄関やキッチン、リビングや子供室などが多いようです。
収納を、生活の動線と関連させて考えてみると解決策が生まれることがあります。
まず玄関収納について。一般的には、下足入れなどの家具に収納することも多いでしょうが、入りきらなくなるとあふれてしまいます。玄関には、子供たちの運動用具やアウトドア用品など、形状の異なる雑多なものが多いので、玄関クローゼットをご提案しています。ドアタイプの家具では扉を開けるスペースが問題になることもあるので、引き戸で区画できるスペースにするといいでしょう。
キッチンの収納については、食品庫のご提案が重要です。食材の保管場所がなく物があふれダイニングテーブルの上まで占拠されてしまうこともあります。また収納庫に賞味期限の切れた食品ばかりが入っているという事態になることも。毎日頻繁に使うキッチンは、工夫次第でぐっと使い勝手が良くなります。収納棚を扉なしの見えるキッチン収納にするとか、扉の中まで見える扉にするとしまい忘れを防げます。食品庫ではゴミ出しの動線を考え、キッチンのどちら側にあったらいいかも考えましょう。ゴミの置き場が必要という場合は、食品庫兼土間付きの勝手口があったり、さらに外に物置があると便利です。
主寝室の奥にウォークインクローゼットがあるプランを見かけますが、お疲れの時は、玄関から一番奥のクローゼットまで持って行って片づけるのが大変でしょう。そうすると、どうしてもリビング周りに物があふれてしまう場合があります。衣類が片づけられない場合は、脱衣室の傍に更衣室を設けたり、1階に納戸を設けることをおすすめしています。引戸で区画できるこの場所には、収納する物の変化にも対応できるように可動棚を付けます、。こうすることで、普段のくつろぎのリビングがすっきりと片づけられるのでは。寝室に続きでつくるクローゼットは、奥様専用+季節の入替用にしましょう。
子供室の考え方には様々なご意見があるでしょう。プラン例でよく見るタタミ1枚ほどのクローゼットは、折れ戸の前には、家具が置けずに部屋の模様替えができないとか、奥行きがありすぎて使いこなせないとか、意外にも使い勝手が悪くなる場合も多いようです。また、子供室自体が納戸のようになってしまった場合、奥の奥ということで、何が入っているかすら分からなくなることも。同居される子供さんの年齢によってプランは様々でしょうが、子供室については住居の長期的な利用を考え、転用の可能性を考慮し、ホールと一体にして広くも使えるプランをご提案することがあります。