ハチドリのひとしずく

2007/07/11(水) 未分類
 森が燃えていました
 森の生きものたちは
 われ先にと
 逃げて
 いきました
 でもクリキンディという名の
 ハチドリだけは
 いったりきたり
 くちばしで水のしずくを一滴ずつ運んでは
 炎の上に落としていきます
 動物たちがそれを見て
 「そんなことをして
 いったい何になるんだ」
 といって笑います
 クリキンディは
 こう答えました
 「私は、私にできることをしているだけ」

南アメリカの先住民に伝わるこの17行の物語に、
世代を超えた共感の輪が広がっている。
ハチドリが落とすひとしずく「ポトリ」は、まさに「焼け石に水」と思われがちだが、
地球温暖化こそは、一人ひとりの行動の寄せ集めの結果、起こっている現象であることを考えると、
私の「ポトリ」が地球を冷やすことにつながっていくのではないか。
この本の監修は、「100万人のキャンドルナイト呼びかけ人代表」辻信一氏。
本書では16人の「私は、私ができることをしているだけ」という人を紹介している。

 とべ、とべ、クリキンディ
 私は私にできること、あなたはあなたにできること
 火を消すためのひとしずく、いのちのためのひとしずく・・・・

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