バルコニーのこと

2008/08/11(月) 未分類
日本の建築には、バルコニーというものはありませんでしたが、金閣や銀閣など、古建築には上層階にも屋根がせり出した回廊が回されており、バルコニーのようなしつらえになっています。
城郭建築の場合、見張り櫓的な意図もあったのでしょう。

住宅で、バルコニーを付けるか付けないか、プランニングの際には、「本当に必要ですか?」とおたずねしています。というのも、寒冷地の場合、冬期間の利用が全くされないと、それ以降も全く使用されなくなってしまうケースが見受けられるからです。雨仕舞のことなどにも絡んできますので、安易には考えたくないところです。

広いバルコニーを設ける際は、屋根がかかっていることが必要でしょう。
また、手すり開口だけですと、偏心が大きくなってしまう場合もあります。

先日、柱で屋根を受けているバルコニーの手すりのモルタル部分に亀裂が入っているお宅がありました。地震の影響でしょう。偏心した揺れにより、大きな力がかかったものと思われます。その部分の補強方法としては「まどつよし」というものがあります。
開口部を残しながら、耐力補強できるツールとして、今後、利用価値があると思われます。

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