引き戸……日本の家の世界的発明

2012/07/09(月) 未分類
ドアと引き戸は対照的な建具です。

ドアは閉鎖的ですが、引き戸は開放的です。引き戸の設えは、日本固有の文化で、高温多湿な気候風土の中から生まれた画期的な発明だったといえるでしょう。

上の図のように、ドアと引き戸では、通風の点では、断然引き戸の方が有効に働きます。ドアは基本は閉まっているのに対し、引き戸は、広がりのある空間を区画する建具ともいえるからです。

下の図のように、建具を戸袋に収めて全開させることができるというのも、引き戸ならではと言えるでしょう。引き戸は、敷居のレールを何本にするかで、多様な区画の仕方が可能です。図の場合、溝を3本設けスライディングウォールとする設えです。すべて収納し大広間にすることが可能になります。

引き戸は間取りに命を与える装置ともいえるでしょう。


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