バウビオロギーの考え方
2012/12/10(月)
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バウビオロギー(建築生物学)はドイツ、オーストリア、スイス、オランダで始まり、40年の年月を経て世界中に広がりを見せている考え方です。健康でエコ・ソーシャルな建築と住環境を求めた学問です。これは日本における環境共棲の考え方に通じるものです。地域にある自然素材を使いながら、太陽光を上手く取り入れながら、風の通りなども考えて作る、日本における古来からの家づくりの文化は、バウビオロギーの考え方を体現したようなものです。
もちろん、現代的な視点も加えながら、25項目にわたる総合的な指針が示されているので、これをもとに、いい家づくりに取組んでいければと思います。
健康な住まいづくりのための指針の中には、
①建設敷地を吟味する
②自然とむきあう個性的で人間的な住環境
③自然素材を適材適所で
④周壁面は呼吸できるように
⑤室内の湿気を吸放湿できる材料で
⑥空気中の汚染物質を建材の吸着性で無害化する
⑦断熱・蓄熱のバランス
⑧心地よい室内の臭い。有毒ガスを放出しないこと
⑨色彩・照明・自然採光のバランス
⑩人工の電磁場を広げない
⑪空間造形のための生理学的認識
⑫調和的な尺度・プロポーション・フォルム
⑬環境問題と製造エネルギー
⑭限りある資源、貴重な資源の乱開発に歯止めを
⑮社会に負荷を与えない
等 多岐にわたる内容が含まれます。
「住まいが人間に、その肉体と魂と精神に奉仕しないとすれば一体何のために建てるか」という問いかけから、住まいと健康をめぐる意識を改革していくことが求められています。