岩手・木質バイオマス研究会
2007/07/28(土)
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木質バイオマス先進地といわれる岩手ですが、当社でも、ペレットストーブや、薪ストーブを住宅の中でお使いいただくよう、微力ながら普及のお手伝いをしてきました。
今回の総会では、NPO法人バイオマス産業社会ネットワーク(BIN)理事長の泊みゆき氏から「バイオマス燃料の動向」と題した記念講演をいただきました。最近話題の、バイオエタノールの問題を中心にお話いただきました。
バイオエタノールは、サトウキビやトウモロコシからエタノールを精製し、添加剤を化合して燃料とする技術ですが、食料の問題とエネルギーの問題がリンクしているので、トウモロコシを主食としている国では、食料品のトウモロコシの値が高騰してきているといいます。家畜の餌にもトウモロコシが使われているため、畜産業界でも騒がれているようです。サトウキビ畑を作るために、大規模な森林伐採が行われているという問題もあるようです。穀物を食べないで液化燃料にするためのエネルギーと、出来上がった燃料によって作り出されるエネルギーのバランスが、あまり良くない現状の中では、方向性を冷静に検討していく必要があると話されました。
木質バイオマスでも、輸送コストを考えると、遠くから運んできて大量にエネルギーを消費してきたペレットを使うというのが、ナンセンスなように感じます。輸送の際の消費エネルギーを考えると、身近にあるものを使うということが、一番、理想的でしょう。
木造住宅で使う木材も、外国から輸送コストをかけて運んできた木材が、値段は安いとしても、かなりのエネルギーを消費してきた材料になるように思います。
岩手では、豊かな木質資源がすぐそばにあるのですから、これをうまく活用していくことが大切だと、自覚を新たにさせられました。
