ゆい工房の家で使われている"地元の風土に適した地元の木"について詳しく教えてください。

過去、日本では、ラワンなどの南洋材が価格的に求めやすかったということで、大量に輸入され、それが、南洋諸島の環境を破壊してきたといわれています。
輸入材は、輸送コストの今後の上昇等も考えると、それに頼りきった家づくりには問題があると言わざるを得ません。

逆に、国内の林業は、戦後たくさん植林され、伐期になっている木材も多数あるのですが、それが使用されずに、山は手入れされることも少なく、ジャングル化して、循環的に利用できるはずの木材が、利用できなくなってしまう可能性があります。

地域の林業を守り育てていくことが、環境の問題からしても、建築部材の循環的確保の観点からしても必要であります。
そのためには、地元の木材を使うという文化を大切にしていかなければならないと考えております。

"地域の風土"ということですが、当地岩手は寒冷地で、南洋材と比べると、比較的生長が遅く、目が詰まっているものが多く、建築用材の宝庫でもあります。岩手県の木となっている南部赤松をはじめ、唐松などの 松類は、梁などの構造材に使いますが、全国的に言っても貴重な存在です。

※木材は、地域風土に合った樹種を植林する場合が多いのでしょう。
岩手では、どのような樹種が植林されたかというと建築用材のために、唐松、赤松、杉、檜などの針葉樹が多かったようです。
加えて、しいたけなどのほだぎ【榾木】のために、ナラを植え、また食糧難に備え、栗など実のなる木を植えてきたという歴史があります。当社では、広葉樹もフローリング材に使ったりしています。