詩・童話作家 小野寺悦子さん

盛岡在住の詩・童話作家 小野寺 悦子さんを当社展示場へお招きし、お話を伺いました。
作品のエピソードや日々のことを楽しくお話くださる小野寺さんは、現在作家活動の傍ら舞台構成・朗読・ソプラノやチェンバロとのコラボレーションなどで活躍中です。
趣味は散策、オカリナ演奏、音楽を愛する方です。
音楽といえば・・・「くしゃみザウルス」(曲:横山 潤子)「おはようゆでたまご」(曲:横山 潤子)など小野寺さんの詩が合唱曲になり、多くの子どもたちに歌われています。他に「かえるがそらを」(曲:松下 耕)「タネのうた」(曲:吉岡 しげ美)「とうさん七つに」(曲:吉岡 しげ美)歌曲「野いばら」(曲:加藤 学)「雨あがり」(曲:加藤 学)など。機会がありましたら、皆さんも聴いてみてください。

高校時代から詩を創作してきた小野寺さんは、資生堂「花椿」 詩のコンクールで入選、のち、結婚、子育てとひとつひとつのハードルを乗り越えながら詩、絵本、童話と幅広いお仕事をなさっています。
影響を受けた『ピーコック・パイ』(詩:ウォルター・デ・ラ・メア)や、『へんなかくれんぼ』(詩:岸田衿子)は、小野寺さんに自分の創作詩は「子どものための詩」と気づかせてくれた作品であり、小野寺さんの詩集『これこれおひさま』誕生の原点ともいえるのではないでしょうか。
『しょぽろしょぽろまちのかわ』(え:荒川 暢)『つららがぽーっとん』(え:藤枝 つう)ともに福音館書店 月刊誌「ちいさなかがくのとも」などは、盛岡にお住まいならではの自然を観察、直視した絵本になっております。
『ちいさなかぜはふいてゆく』(え:さとうなおゆき)福音館書店 は、絵本ができるまでになんと4年もかかったそうです。とてもきれいな絵はCGでの作品とのこと。流れるような言葉が綴られ、片観音開きになっていて、ワイドな画面も楽しめるステキで不思議な絵本です。
愛猫「カイ」ちゃんの縁でできた『こねこ』(写真:岩合 光昭)フレーベル館(絵本の中のねこちゃんが「カイ」ちゃんにそっくりなのだそうです。)や、紙芝居『おっはよう もうおきた?』(え:西巻 かな)童心社 など、赤ちゃんむけの作品も誕生しています。
最後に、小野寺さんとのお話の中で、非常に感銘を受けた言葉をそのまま記載します。
「99を家族に。1を自分に。その1がつもりつもれば、作品になります。」 
「何でもやるのではなく、自分のできるものをやり遂げるのが大事よ。」
「難しいことを難しく伝えるのでなく、難しいことをわかりやすく伝えたいの。」
「何かまだ・・やれそうな気持ち。」
明るく、楽しくお話くださる小野寺さんに元気をもらいました。
これからも創作活動を通して全国の読者の方々へ温かな作品を、ここ盛岡より発信していってください。

小野寺悦子さんのプロフィール
岩手県生まれ 放送会社勤務。後、創作活動にはいる。
子どものための詩の本『これこれおひさま』(のら書店)で第42回産経児童出版文化賞推薦受賞