盛岡市の景観計画

2009/08/01(土) 日常
盛岡市では、「潤いと彩のあるまちの風景づくり」をめざし、10月1日から景観計画と景観条例が施行されます。
写真は、市で発行した「景観計画の手引き」。

盛岡らしさの5つのテーマとしては、

①故郷の山の眺望を大切にした風景づくり
②水と緑を大切にした風景づくり
③歴史と伝統が息づく風景づくり
④歩行者に快適な魅力ある風景づくり
⑤住み続けたくなる住まいと風景づくり

があげられています。

具体的には、市全域が景観計画区域となっていますが、その中でも地形や土地利用の状況から地域特性により、「市街地景観地域」「田園・丘陵景観地域」「山地景観地域」
に分類。さらに、盛岡の特徴となる主要な景観要素から、「景観形成重点地域」を定めて景観誘導を進めるとのこと。その内容は、
「眺望景観保全地域」「河川景観保全地域」「歴史景観地域」「街路景観地域」。

昨年、赤と白のボーダー柄の住宅が、近隣住民との間でもめていると話題になりました。

表現における「個の自由」と「全体の調和」は、そのバランスがどうあるべきなのかが常に問われます。
建築物の単体は、それをつくる建築主や設計者・施工者の思いが具現化し、周囲に少なからずインプレッションを与えます。
そんな建築物が集合しながら、都市は成長し変化していきます。
黄金比など、絶対的とも思える「美しさ」の基準もありますが、一般的には美の価値の基準は相対的。
これに統制をかけていくことはとても難しいことかもしれませんが、
実際、誰もが「潤いと彩のあるまちの風景」を願っていますし、誰も「渇ききって荒んだまちの風景」を願ってはいません。
廃墟の美というのもあるようですが・・・
いずれにしても、まちづくりの本質的な課題にいよいよ取り組みだすということです。