集落への旅

2013/07/22(月) 日常
建築を学んでいた学生の頃、建築家原広司氏の著書「集落への旅」という本を読んで、自分もいつか世界の僻地の住宅を見て歩きたいという夢を抱いていた頃があった。その本の中で、原広司氏は「都市の現代的・機能的な建物だけが建築の全てなのではない。世界には地域に根差し自然と一体化した実に多様な集落がある。多くの人々は、近代化の外にあって、昔ながらの自然と一体化した生活をしている。世界の大都市が、それぞれに特色はあるものの相互に類似した性格をもつのに対して、世界の僻地では、実に多様な生活環境とそれに応じた生活がある」と書いている。
遠い昔のことではあるが、私はその夢を実現するために、JOCV隊員として2年間ボツワナ共和国マウン町役場で建築隊員として活動をしたことがある。
アフリカの住宅は実にうまくできている。日中の40度を超える暑い熱を素早く逃がしてあげるように工夫されているのだ。
日本でも昔の農家の萱葺き屋根の家は、夏は涼しく、冬は暖かく作られていて、間取りも無駄なく考えられている。実に自然と共存した見事な建物だと思う。
写真は、ボツワナ共和国カサネにあるゲストハウスのロッジの外観と内観です。
次回は、ボツワナの住宅について紹介したいと思います。

(株)ゆい工房 設計課 工藤薫

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