●環境視点で住宅業界再編か?

2008/08/01(金) 未分類
ミサワホームの創業者で現在は、木造軸組の会社を設立した三沢千代治社長が、近々、「環境」をキーワードに建築業界が再編されるだろうと話しているのを聞いた。

実際、三沢氏のMISAWAインターナショナルでは、木材を全て国産材で調達することを決めており、かつてのミサワホームが北欧産の木材の輸入でまかなっていたことを考えると画期的な決断といえるだろう。

プレハブメーカーの製品コストのうち、3割以上が輸送コストだという話も聞いた。つまり輸入製品は莫大な二酸化炭素を輸送時に排出している計算になる。

また、国産材にはもう一つ明確なメリットがある。

元東京大学教授の有馬先生の実験によると、外国から輸入した「ホワイトウッド」という木材が、約半年で屋外の自然環境にさらしておくと朽ち果てるのに対し、檜や杉といった国産材は、目立った腐朽はがなかったという。

阪神淡路大震災での木造家屋の倒壊も、実は土台のシロアリ被害や腐朽が大きな原因だったことを考えると、地元の風土で育った木を使うことの大切さが見直されているのである。

戦後60年以上が経過し、世界でも有数の森林立国である日本が、経済的理由のみで他国の森林資源を荒廃させてきたことへの真摯な反省をする時が来ているのではあるまいか?

いずれ「輸入木材」への風あたりは強まるばかりなのである。