●スウェーデンに学ぶ持続可能な社会2

2008/05/21(水) 未分類
20世紀は大量生産・大量消費・大量破棄の社会であるがゆえに「生態学的に持続不可能な社会」である。ここで人類は21世紀に生き残りをかけ持続可能な社会(資源・エネルギーの量をできるだけ抑えた社会)へと大きく舵をきることを迫られる。

すでに紹介したようにスウェーデンが国家としての持続可能性ランクで第一位の理由は、長期ビジョンとして「緑の福祉国家」という到達目標を明確に定め、「経済の持続的な拡大」から決別しているところにあるという。

一方日本の現状はどうか?当時の小泉首相の「改革無くして成長なし」というスローガンに示されているように、現時点においても日本はまだ経済成長追求一本槍の国家だということが分かる。

残念ながらそれ以外の大枠の国家ビジョンは国民に示されていない。これほど少子高齢化の時代に突入し、人口が減少に転じたにもかかわらずである。(国民はこれからも順調に経済成長がつづくと信じているだろうか?)

財界主導でここまで成長してきた日本が、今でも経済成長いってんばりの国だとしたら、明るい未来は開けてこない。経済成長の限界(生態学的視点から)を直視した国家目標の策定を著者は呼びかけている。

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