●新棟梁システムの時代

2008/04/05(土) 未分類
今から10年ほど前になるでしょうか、公共工事で村営住宅5棟、総額4500万ほどの工事を受注した時のことです。もちろん、公共工事ですから設計及び設計監理は入札で落札した設計事務所が行います。

私は施工会社の現場監督の立場で工事に携わったわけですが、「あれ?なんでこんな材料使っているのかな」とか「ここの納めはこうした方がもっと経済的に施工できるのに・・・」なんてことが随所にありました。

設計事務所案件の場合には、どうしても設計事務所が監理している立場もあって、そのまま設計図書に従い工事を進める傾向が強くなってしまいます。(あきらかに設計図書が間違っている場合は別ですが・・・)

本来ならばもっと使いやすい材料があるのに・・・、本来ならばもっとコストダウンできるはずなのに・・・、と感じつつも、お客様にとって不利益かもしれないと感じていても、設計図書どおりに施工する。

これが実は、「設計」「施工」分離の場合のマイナス点ではないかと私は感じています。

設計者がとても優秀で、デザイン力もあり、施工にも詳しく、コスト管理能力も高いというのが理想ですが、こと木造建築の分野においては、三拍子そろった設計士はなかなかいないのが現状ではないでしょうか?

やはり、私は木造軸組の住宅は設計にも施工にも責任をもち、ノウハウの蓄積のある工務店が担う(新棟梁システム)のが最善の方法だと確信しています。

みなさんはどう考えますか?


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