●長寿命住宅のための条件2

2008/02/15(金) 未分類
●第二番目の条件は、「外観のかっこよさ」。

実際大手プレハブメーカーのデザイナーに聞いた話だが、新商品開発をする時に最初に取り組む作業は、徹底的に「かっこいい外観」をつくることなのだそうだ。

とにかく「かっこよい外観」でなければ、お客様へのインパクトがないし、他社との差別化にもならない。

徹底的に「外観」にこだわり、中の間取りはあとから「はめ込む」のだそうだ。

またよく見られるのが、流行を意識的に作り出すこと。(流行にのっかっているだけかもしれないが・・・?)

「今年はカリビアン調のオレンジのモニュエル瓦に暖色系の外壁」みたいな家が街のあちこちに建て始まる。

だが流行は長続きしない。いつかは廃れる。十年前の大手住宅会社の当時の新商品が、現在改めて見てみると、一世代前の古ぼけた感じに映ってしまうように・・・。

ゆい工房では「かっこいい外観」は実は家だけでつくるのではなく、門扉等の外構や植栽とのセットでつくると考えている。

現在でも保存されている日本の街並みのほとんどは、「塀」が街並みを形成している。確かに建物も大切だけれど、周囲の街並みとの均整と調和がどれだけとれているかにも配慮が必要だ。

こう考えると、「家は自己主張しない」ことが日本の街並み形成の上では、長寿命のための条件かも知れないという逆説的な結論にたどり着いてしまう。

植栽や門扉、周囲の景観にとけ込む「つつましい建物」。これが日本の家の外観の秘訣なのかもしれない・・・。

つづく



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